久也のアラスカ通信

                       SNO-CATとCHUCK

この機械はChatanika村が購入し(中古で10万ドルしたそうだ。新品なら20万ドルの代物)Chuckに維持管理・運転を任せている。一冬に2〜3回トレッキングコースの整備に出かける。道幅2メーターくらいのtrail(遊歩道)を延々均していく。かなりの急坂もある。トレッキングコースはトウヒ(spruce)の林の中を走っている。トウヒは寒冷地のためか3〜4mの高さにしか育たない。雪面には動物の足跡が無数にある。一番大きいのがムースの足跡だ。


しばらく進むと、Chuckが「あれが金鉱山だ」という。見ると巨大なクレーターが見える。直径が1マイル以上もある露天掘りの金鉱山で、連日24時間金の採掘に励んでいる。現在550人が12時間交代で働き、年10万ドルの高賃金を得ているそうだ。

 3月13日 (木) 曇り   SNO-CATに同乗して

16時過ぎ散歩に出かけた。途中で商品名SNO-CATという機械が目の前で止まった。降りてきたのはChuckだった。「乗るかい?」と誘ってくれたので、即座に同意。助手席に乗り込む。日本語で何という機械か知らないが、雪道を均し踏み固める機械である。Chuckの説明では自重約5トン、後ろに雪を踏み固める重いローラーが付いていて、時速10キロくらいで進む。

その3

                           Fort Knox金鉱山

帰途、Chuckが携帯を取り出し、奥さんのMargaretを呼び出し、「途中でヒサヤを拾って家に向かっている。20分くらいで着くから、ミチコに心配するなと伝えてくれ」と電話した。細かな心遣いに感謝。

                                                   その3 おわり


                                                   260314受信分


杉浦 久也 さん