久也のアラスカ通信

  われわれが滞在するCleary Summit Condo(以下Condoと略す)はフェアバンクス市街地から北へ20マイル(32キロ)行った小高い丘の頂上にある。空気が澄んでいれば朝夕遥か西方にマッキンレー山の雄姿を望見できる。360℃見晴らしがきき、夜邪魔な人工の光もほとんどなく、オーロラ撮影には最適だ。

オーナーのChuckは昨年Condoを再開するに当たって、一度に一パーティしか受け入れない方針を立てて、固く実行している。このCondoにはバスルーム付ベッドルーム2部屋と、約60平米のリビング兼キッチンがある。したがって、われわれの場合、たった二人でこの広いスペースを自由に使うことになる。もったいない話だ。われわれは、ダブルベッドが二つ備えてある一部屋だけを使うことにした。
                   

広さ60平米のダイニングキッチンと居間

野鳥の止まり木が屋敷のあちこちに立ててある

オーロラ楕円がアラスカにかかっている

その5

杉浦 久也 さん

                  寝室(このような部屋がもう一つある)

オーナーのChuck(76歳)はアイダホの出身。兵役に就き、通信兵として韓国に駐留した。鎌倉を訪問したこともあるそうだ。軍隊で得た知識・経験を活かし、除隊後フェアバンクスの電話会社に就職し、現在の場所に居を定め定年退職を迎えた。アメリカ人男性に見られる特徴だが、Chuckも自助能力がきわめて高い。たとえば、現在の建物だが、資材の調達から建築まで全部独力でやり遂げた。一昨日乗せてくれたSNO-CAT(雪道保全用の雪上車)の修理なども自分で行う。コンピュータ関係のことならお手の物だ。

2〜3日前、週一回のリネン等の交換に夫婦でやってきて、シーツの交換などベッドメーキングを手際よくやってくれた。その時彼が「ベッドをいくつ使っているか」と尋ねてきた。何のことやらわからず「二つ」と応えたら、一瞬妙な顔をした。どうやら夫婦というものは、いくつになってもダブルベッドだったら同じ一つのベッドに寝るのが当地の常識らしい。


                                                   その5 おわり


                                                   260315受信分


この建物の2階部分がCleary Summit Condo