極北トロムソ旅日記


            その3    杉 浦  久 也  さん

3月8日(日) 曇り/吹雪/最低1℃/最高2℃/体感温度-6℃
        (当地の天気予報には体感温度が出ている)


午前3時ころ起きる。天気の方は相変わらず全天厚い雲に覆われ、雪がちらついている。

7:30起床、シャワーを浴びる。

8時過ぎ朝食:果物(スイカ、りんご、オレンジ)、シリアル+スキムミルク、コーヒー

フロントの女性に、部屋替えについてAndreas君から引き継いでいるか尋ねる。何も聞いていないという。昨日Andreas君の話では今朝部屋替えできることになっている、と伝える。ところが彼女、昼まで待ってくれと言う。仕方なく引き下がる。

昨日とほぼ同じコースを散歩する。出かけるときは穏やかな天気であったが、当地では急変する。昨日に増して強い南風が吹き荒れ始めた。おまけに横殴りの雪が吹き付ける。日本の雪そっくりで、湿った雪片が衣服に付着する。ほうほうの体でホテルに駆け込む。


              歩き始めの穏やかな天気


                犬を連れた地元の奥さん


            瞬く間に激しい雪に見舞われる

正午、フロントへ出向き部屋替えを催促する。ところが彼女の方から連絡するまで待ってくれ、という。怪しいものだ。どうもその場しのぎの返事が多すぎる。個人的資質か、それとも国民性か。

昼食:鱈のフライ+パン/レタス/ミニトマト/缶ビール/コーヒー

13:30になっても、フロントからは音沙汰なし。

14時ころ、フロントへ行くと、昨日のAndreas君がいた。「明朝当番だから、僕が部屋替えをします」と言ったではないか、と彼に詰問する。彼は平然と「そんなことは言っていません。3時と言ったはずです」と言い張る。これには驚いた。「では3時でいいのだな」と念押しして部屋に戻る。

しばらくすると、ドアをノックする音が聞こえた。Andreas君だ。今日は部屋の準備をするスタッフがいないので、明日にしてくれ、と言う。しかも、最終的には、上司の判断で決まるので、明朝8時に直接上司と話し合って欲しい、という。なんとも呆れた話だ。明朝どんなことになるか。

The Awazというノルウェーの英字新聞インターネット版に、当地で小生が受けた物価の割高感を裏付ける記事があった。ざっとこんな風だ。



「オスロ、世界で最も物価高の都市」の見出しに続き、いろいろ例を挙げている。

「世界32カ国の調査の結果、オスロが世界一物価高と判明。第2位がサン・パウロだった。この調査はコーヒー、ガソリン、書籍、携帯電話など25品目を比較したものだ。

他の主要都市と比べてオスロの方が高いのは牛乳、コカ・コーラ、バス料金、ビッグ・マック等だ。

例えばコカ・コーラ330mml缶がボンベーでは4クローネ(70)であるのに対して、オスロでは38クローネ(665)もする。

オスロは調査諸都市の平均物価と比べて40%高いことが判明した。ちなみに物価の安い都市を挙げると、ムンバイが平均の30%安、バンコクが25%安、ヨーロッパではワルシャワが20%安である。」

午睡

18時過ぎに目を覚ます。軽い夕食を摂る。サラミ・チーズ入りサンドウィッチ、缶ビールで済ませる。

ちょっと散歩しただけで、あとは寝て過ごすという生活は、健康によくない。明日からなるべく頻繁に階段の昇降をして足腰を鍛えよう。

20時ころ雲の切れ目から星が見えたと家内が言う。少しは望みがあるか。

日付が変わり午前2時、結局雪降り止まず、がっくりしてベッドに潜り込む。

                              「その3」終わり