極北トロムソ旅日記


            その4    杉 浦  久 也  さん

39日(月) 雪、最低-2/最高3 一晩中雪が降り続く。

7:30起床,シャワーを浴び、ヒゲを剃る。

8:00朝食:果物(りんご、オレンジ、メロン)+コテージチーズ/シリアル(数種類混合)+干しプルーン+スキムミルク、コーヒー

懸案の部屋替えの件で女支配人のAngelita Robertsenに話す。流石に支配人だ。部屋替えは希望通りできるが、まず理由を聞かせて欲しいと言う。北向きの窓でオーロラの見つけやすさ、を第1の理由に挙げた。夜中にわざわざ凍てつく戸外へ出なくても、部屋の中にいながらにして、オーロラ出現を察知できる、ことなどを並べ立てた。

Angelitaは黙って聞いていたが、「問題は・・・」と反論を始めた。週末になると、2階の部屋はすべて訓練中の新兵に占領される。彼らはステレオデッキなどを夜通し鳴らし、騒音はつきものだ。それでもよいか、と訊いてくる。それも困る。結局、今の111号室に居続けることにした。

ところが支配人の真骨頂が始まる。折角遠い日本からやって来て、3週間も居続けていながら、悪天候のためオーロラを見ずに終わることも考えられる。オーロラの見えるところへ連れて行ってくれる専門業者が当地にたくさんいる。紹介しましょうか、ときた。それは、考えておこう、とだけ返事をして早々に部屋へ戻った。

11時ころ、散歩を兼ね街まで行くつもりで出かける。先日行ったスーパーを越えてさらに進む。ところが雪解けで、道はかき氷状態だ。歩道は除雪の雪で山になっていて、歩けない。車道を歩けば車の邪魔になる。1キロくらいは我慢して歩いたが、途中で諦め引き返す。スーパーへ立ち寄り、野菜の補給に人参とブロッコリーを求めて帰る。


                  泥濘んだ道


                ノルウェーの郵便ポスト


      スーパーの寿司飯パック(300gr/34.5 kr)約604

昼食:温野菜(買ったばかりの人参とブロッコリーを電磁調理器<IH>で加熱)+マヨネーズ、バナナ、コーヒーで済ます。

午睡

16時目覚める。

18時夕食:チーズ・ハム・サラミ・レバーパテを挟んだ手製のサンドウィッチ、缶ビール、ミルクコーヒー

The Norway Post紙の電子版に「ノルウェーのパスポートが世界一美しくなるかも」の見出しでこんな記事が出ていた。要約すると次のようになる。


         

「新しいノルウェーのパスポートが国際的に高い評価を受けている。イギリスのガーディアン紙は「パスポートが国のアイデンティティを示す象徴とすれば、この新しいデザインは正に簡素にして格調の高い国としてのノルウェーの名声を高めるものだ」と伝えている。このパスポート・デザインは、警察庁および犯罪捜査局が主催したデザインコンクールで入選したもので、昼と夜のノルウェーの景観を表している。昼間の峨々たる山の図柄に紫外線を照射すると、オーロラが舞う夜景が現れる。また、盗難防止という重要な機能上の工夫が施されている。」

さて、日本のパスポートの評価はどんなものだろうか。

                               「その4」終わり