去る5月17日(土)に実施した第20回探訪会「家康の先祖の地・松平郷」について報告します。

定刻の9時、東岡崎駅に11名が集合し、名鉄バス足助線に乗車、40分程で松平支所前に到着し下車、豊田市駅からの二人と合流し併せて13名の参加

となった。タクシーに分乗し坂道を10分程登り、松平郷第1駐車場に到着した。広場にもなっているこの場所は馬場跡とのことである。日程確認後、総会

を行い、現地ガイド柴田さんにバトンタッチし、好天で新緑のまぶしい中見学を開始した。

 始めに松平東照宮の鳥居をくぐり、松平郷館に入る。徳川家の始祖松平親氏(徳川家康から8代前)の木造座像、遺品、松平一族略系図など200点

余りが展示してあった。

 次に東照宮の裏手にある「産湯の井戸」を見学した。松平家は代々この井戸の水を産湯に用い、竹千代(後の家康)誕生の折りもこの水を竹筒に入

れ早馬で届けたと云う。

 「産湯の井戸」を後に、親氏公の立像の場所に移動した。領地を見回るときの姿を想像して作られたというこの像の傍には親氏公の願文の碑も設置

されていた。ここで記念撮影をし、石楠花の咲くなだらかな登りの散策道を通り、見初めの井戸、杜若の咲く湿地帯を経由して、松平氏の菩提寺・高月

院に向かう。

 山門(徳川家光建立と言われる)で説明があったが、当初は寂静寺として建立され(1367年)、親氏が本尊阿弥陀仏、堂・塔の全てを寄進してから高

月院と改められた(1377年)と云う。本堂内部、裏手の墓地を見学し、午前の日程を終了した。山門で記念撮影をし、高月院を後にする。

 室町塀添いの舗装道を下り、冠木門から昼食場所の天下茶屋へ向かう。約50分程昼食休憩を取る。

 昼食後は全員展望テラスまで行く予定で出発し、親氏公の像の裏手から登り始め15分程で松平家の墓所に至る。ここで参加者の体調、帰りの時間

を考え、展望テラス行きは諦め、松平城址へ向かう。

 20分程で松平城址の入口に着く。この近辺が居館推定地(室町時代の典型的な山城で日頃は居館に住んでいた)で、また山城を囲むように空堀跡

が残っているとのことである。

 ここからは急な登りになるため、希望者8名とガイドとで頂上に向かう。途中観音堂、井戸跡を通り、20分程で主郭のあった頂上に着く。頂上には巨岩

とその上に松平城址を標す石碑があり、ここに本丸と二の丸があったと云われる。しばし見学し、来た道を下り入口に戻る。

 待機組と合流し、松平郷入口の駐車場に向かう。15分程歩き、駐車場に到着、ガイドさんに挨拶し、探訪会を終了した。その後はタクシーに分乗し、松平

支所前に戻り、バスに乗り換え、それぞれ豊田市駅、東岡崎駅に向かい、家路に就いた。多少疲労感はあったが、とても気持ちの良い一日となった。

第20回

 歴史・文化探訪の会

ご報告

清水 國光 さんよりお寄せ戴きました。

              140707


高 月 院 前 にて