イエローナイフ旅日記  (3)

杉浦 久也 さん

3/17(金) 雪、午後晴れ、マイナス12


 8:30起床、食堂へ行き朝食。オムレツ+昨日と同じフライド・ポテト+ライ麦パンのトーストだ。


 

                       朝   食
                   

 

                    モーニング・コーヒーを楽しむ家内
 

朝食後キャビンで休んでいると、ジョン君から電話あり。トイレ問題で迷惑をかけ、何とかしたいと思っていたら、母屋のツインルームが空いた。今夜だけだが使う気があるか、という。荷物はそのままキャビンに置き、新しい部屋を使ってよいことになった。ありがたい。何しろキャビンのトイレが使えない間、真夜中でも雪道を母屋の表玄関までまわって通わねばならぬ。難行であったからだ。

早速身の回り品だけ持って「柳の間(Willows)」へ移る。ツインルームで、本格的なトイレやシャワーが付いている。家内ともども15時過ぎまでぐっすり眠る。16時ころ遅い昼食。日本から持参した「中華丼」というレトルト食品だ。なかなかうまい。

湖面を見渡すと雪原をスノーモビルが行きかっている。黒い犬が散歩につれ出してもらい、飼い主の周りを駆けている。のどかな風景だ。

今夜のオーロラ撮影場所を探すため、家内と湖面へ出て昨夜とは反対方向(北方)を目指し、飛行機の氷上滑走路を歩く。湖面には凍結期間に2キロくらいの臨時滑走路ができる。固く滑らかで歩きやすい。三脚を立てるのも楽だ。

暗くなると家内が2階のラウンジへ行き、ガラス越しに東の空を見張る。少しでもオーロラらしき気配があればカメラで撮ってみる。青い光が写っていればオーロラの可能性が高い。

23時を過ぎたころ、その兆候が表れた。急いで湖面へ移動、昼間目星をつけたあたりに三脚を立てる。東の地平線から緑色の光の帯がゆらゆらと立ち上がり、西の地平線まで天空を横切っている。1時間ほど過ぎると、突然動きが激しくなり、光の渦が空一面を覆う。日付が変わって18日の1時過ぎまで撮り続ける。


             


             


 


厚い防寒手袋をはめているのだが、指先の感覚がなくなってくる。以前、口で呼吸をしたために、気管支をやられてしまった経験から、今では鼻から息を吸い込むことにしていたのだが、鼻毛が凍りつき息を吸うのが困難になってきた。そのうちに体が震えだした。家内を湖面に残して宿に戻り暖をとる。震えもおさまった。ちなみに外気温はマイナス23℃に下がっていた。

湖上に残してきた家内のことが心配になり探しに行く。本人は平気で、オーロラの一番見ごたえのあるフィナーレを撮り終えて、得意満面であった。



                                                 つづく


                                                 170321