4/1(土)  晴れ、朝5℃/夜マイナス8℃


今朝のメニュー:クロワッサンとゆで卵(初めてまともな朝食を食べる)


 


 


当地でのオーロラ撮影の難点は光害である。人口の照明による光があふれ、オーロラ鑑賞・撮影の大きな障害になっている。そこで今夜はオーロラ・ハンティング・ツァーに参加することにした。5時間のツアーで一人100ドル余かかる。2130分から50分の間にB&Bまで迎えに来てくれることになっている。

仮眠

15時過ぎ遅い昼食:味噌汁、卵丼、牛乳


 


またイエローナイフでも家内の癖が出た。つまり同じ場所で写真を撮ることに飽き、別の場所へ移動したいという強い衝動だ。一昨年、トロムソでは、数百キロ離れたアルタへ1泊2日の旅をさせられた。今回は、イエローナイフ市内のBeck’s Kennelsという観光会社のツァーに参加した。日本人のスタッフがいて、応対してくれる。夜21時50分ころ宿まで迎えに来てくれ、帰りはまた宿まで送り届けてくれる。バスの運転手兼ガイドも日本人青年だ。

午睡

夕食はハムとチーズを挟んだサンドウィッチ、具だくさんコンソメスープ(水を注ぎチンすればできあがり)

撮影器具、防寒装備を整えバスを待つ。

予定通り21:50大型バスがやってきた。車内はがら空きで、我々2人を加えても乗客8名だ。われわれ老夫婦以外は20代の若い男女であった。バスはイエローナイフ市街から北西へ約40キロ走行し、森の中へ入る。しばらく森林の中を走ると、会社専用のオーロラ観測・撮影場所に到着する。ガイドに地名を訊くと「バウンダリー・クリーク」という。20〜30が収容できるキャビン3棟が森の中に点在している。中では暖かい飲み物、簡単な夜食が振る舞われた。

客は思い思いの場所を選んで撮影に備える。空はすっかり曇り、オーロラはほとんど絶望かと思った。何しろこの種のツァーでは時間が決まっていて、その間にオーロラが出なければアウトだ。我々には22時半から午前150分までの時間しか許されていない。午前0時ころまでは星ひとつ見えなかった。ところが我々の切なる願いが通じたか、雲の裏側でうごめくオーロラが感じられるようになり、やがて雲間からその光を現し始めた。


 


 


 


 


 


天気予報では今夜はマイナス8℃まで下がるとなっていたが、実際は0℃前後ではなかったか、と思われる。手袋無しで作業ができたからである。このような高温では凛とした晴天は望めない。


                                                つづく


                                                 170405


イエローナイフ旅日記  (18)

杉浦 久也  さん