冬の岩稜歩行訓練    


- 2011/02/12(Sat) -
2月11日(金) 

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所属する会の指導員研修で、鈴鹿御在所岳の藤内壁後
尾根で行われた雪ついた岩稜歩行の訓練山行に、リーダー
を含めて6人で出かける。 

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太平洋側を低気圧が通り、雪が予想される天候の中、6:45に
集合し四日市ICを出て7時半ごろ鈴鹿スカイラインゲート前に
着く。 道には雪がうっすらと積もる中、 準備を整え、ゲートを
くぐって出発する。
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裏道を歩き、50分ほどで藤内小屋に着く。
ちょうど小屋のご主人も上がってみえ、ワンチャンもお出迎え
である。
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さらに1時間ほど登り、藤内沢出合から沢に入り、テスト岩の
前でハーネスを付け、アイゼンを装着する。
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雪で埋まった急な谷を詰め、後尾根上にでる。
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3,4度ザイルを出して確保をしながらの岩稜帯の登りが続く。
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この斜面はかなりきつく緊張する。
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垂直に切り立った壁上部を横に見る。
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6人で1本のザイルのため結構時間がかかり、約1000m近く
まで登ったところですでに午後1時をまわってしまい、今日は
ここまでとする。
風を避けて岩のかぶさったところで昼食を摂った後下山に
かかる。 下りは壁上部を巻いた違ったルートを通る。
20mほどの懸垂下降で下らなければならないところが現れる。
 途中にはオーバーハング気味に張り出した岩があり、
上から覗くとうまく下れるのか不安である。
リーダーは簡単に下りていってしまう。
訓練生は、順番に方がらみの懸垂下降で下りるも、体を
地面に垂直にしながらザイルを送り出すことができず、
途中の岩で中吊りのような状態になってしまい、頭が下をむ
いて転がってしまう。
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しかし、徐々に慣れてその後は皆何とか体勢を保って下りる
ことができるようになる。
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急な一の壁下部をトラバースして下り、午後4時前に裏道と
の出合に戻ってくる。
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大変だったが、いい勉強になった思いをいだきながら北谷を
藤内小屋に向けて下る。
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午後5時近くに駐車したゲート前に戻り、温泉で汗を流し、
午後7時過ぎ名古屋へ帰ってくる。


無雪期には一度行ったことがある後尾根であったが、今回は
積雪期であり、アイゼンを付けて岩稜を登る訓練が中心で
あった。
岩稜にアイゼンの爪をかけて登らねばならず、恐怖感も出て
しまい、安全に登下降するためには今後さらに訓練を積む
必要を痛感した。
長くて急な斜面の懸垂下降も初めて経験し、徐々に慣れて
はきたが、いろいろな斜面で場数を踏むことが必要である。
冬の岩稜歩きの大変さと面白さを体験した山行であった。
何時ものことながら、我々を熱心に指導していただくリーダー
に感謝を申し上げたい。

                                      山遊人