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2月5日(土) 〜6日(日)


所属する会が主催する1泊2日の雪上訓練研修山行に参加る。
今回の研修では、鈴鹿最高峰御池岳近くにテントを張り、雪上
生活や雪上技術の訓練が行われる予定である。
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コースタイム・日程 
 2/5(土)
金山(6:45) → 藤原町簡易パーキング(7:30) → 水道施設前
登山口(8:00/8:30) → 
県境稜線・白瀬(船)峠分岐(12:35/13:00) → 白瀬(船)峠(13:
45)
  テント設営(14:00)
  夕食(5:30)
  ミーティング(7:30〜9:00)
  就寝(10:00)
2/6(日)
  起床(4:00)
  朝食(5:00〜6:00)
  研修(7:00〜11:00)
  テント撤収(12:00〜13:20)
 白瀬(船)峠出発(13:30) → 頭陀ヶ平(14:00) → 白瀬(舟)峠
分岐(14:35〜15:00) → 水道施設前登山口(16:30)
 解散(17:30)
 金山(19:30)


2月5日(土)

朝6:45に金山集合し、車で東名阪を走り、藤原町簡易駐車場に
8:00に着く。
リーダーはじめ3名は直接現地に集合する。
我々の会7名ともう一つの山岳会の方々6名を合わせて総勢
13名の参加である。
冷川林道を少し入った簡易水道施設横の空き地に駐車して、
リーダーから今回の山行の諸注意や指示を受ける。
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共同装備を配分し準備の後、9:30登山口を出発する。
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崩落のため坂本谷道が登山禁止になり、こちらの木和田尾尾
根を通る道が開拓されたようである。
谷道に入るとすぐに雪が現れ、30分ほどのところでワカンを装
着する。
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登につれ雪が深くなるも、この2,3日の暖かさで雪が解け、リー
ダーが下見に来た時とはずいぶん少なくなっているそうである。
20キロを超す荷物にあえぎながらも、しばらくして木和田尾の尾
根に出る。
先行者があり、トレースもついているのでそんなに苦労すること
もなく、送電線の鉄塔をくぐり、2時間ほどで県境稜線への道と
白瀬峠への道の分岐点に出る。
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ここで休憩を取り、昼食を食べる。
県境稜線への道を行く予定であったが、雪が予想よりは少なく
雪崩の危険もなさそうなので、白瀬峠へのトラバース道に入る。
急なトラバース道を行き、最後に急登をして13:50白瀬(船)峠に
着く。
ここでもう一つのパーティーを待つ。
14:30過ぎもう一つのパーティーが着く。
ここからカタクリ峠を経て御池岳へ行く予定であったが、時間も
遅くなったので峠でテントを設営することに変更する。
我々は6人用テントを設営する。
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参加者の一人は訓練のため近くの斜面に雪洞を掘り、そこで
一晩を明かす予定である。
もう一つのパーティーの人たちは3つのテントに分散する。
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ブロックを積んで立派なトイレを作ったりしてテントサイトを整備
する。
最初風もあまりなかったが、夕方に近づくにつれ徐々に強くなっ
てくる。
夕食はテントの中で摂る。
夕食後我々のテントに全員集まりミーティングを開き、自己紹介
の後、リーダーからいろいろな話を聞くことができる。
リーダーは海外の山にもたくさん登ってみえ、その時の体験談
や雪崩の恐ろしさなど、貴重な話ばかりである。
午後9時過ぎ明日の行動予定を確認して解散する。
今回は荷物を軽くするためスリーシーズン用のシュラフしか持っ
てこなかったため寒くないか心配である。
満天の星を仰ぎ、午後10時過ぎ就寝する。
思ったより寒くなく、眠りにつくことができる。


2月6日(日)

朝4時に起床し、朝食の準備をする。
テントの外に出ると、昨夜は星が輝いていたのに曇りがちの天
気である。
朝食の後、7時から雪上訓練を受ける。
最初にビーコンを使って雪崩で埋まった遭難者の発見の仕方を
教わる。
雪崩で埋まったら15分以内に助け出さないと生存は難しいそう
なのでいかに早く発見するかがポイントである。
ビーコンで遭難者の位置を確認したら、ゾンデ棒で雪の中を探
り、遭難者を掘り出さなければならない。
昨日作った雪洞の中に入り、そこをゾンデ棒で探って遭難者に
触った時の感触を確認する。
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次に、滑落停止の訓練を受ける。
滑り出したらすぐに停止させないと止まることは難しい。
体を反転させ腹這いになり、ピッケルを使って滑落を止めるので
あるが、なかなかうまくできない。
また、頭から落ちた時には、体を回転させながらピッケルを刺さ
なければならないのでさらに難しくなる。
それでも何回か練習を繰り返すうちにだんだんとコツをつかむこ
とができる。
みんな真剣に練習に取り組んでいる。
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次は確保の訓練である。
最初は肩方がらみや腰がらみでの確保の練習をしてみる。
また、ピッケルを使った確保の仕方も訓練する。
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最後は雪の弱層テストの仕方を訓練する。
掘り出した雪の層をみると、薄く筋が入っており、そこを強く引っ
張ると、雪がその層からずれて落ちる様子がよくわかる。
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雪庇の上を歩いてどのぐらいまでなら行けれるのかという体験も
する。
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講師の方が大変わかりやすく丁寧に教えていただいたので、こ
こで習ったことをこれからの山行に活かしていきたい。
11時まで訓練をした後、昼食を食べ、テントを撤収して下山に
かかる。
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午後1:30に出発し、県境稜線を少し登り、鉄塔の建つ頭陀ヶ平
に出る。
登る予定であった御池岳が真の谷を隔てて大きく横に聳えて見
える。
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そこから左に折れ送電線に沿った木和田尾尾根を下り、登った
時に通った白瀬峠との分岐に出てひたすら尾根道を下る。
送電線が一本になった鉄塔の下から左の谷に下りるも登りに取
った道とは違っており、荒れて歩きにくい。
途中から登りに取った道に出て、16:30駐車した登山口に戻って
くる。
帰りに温泉で2日間の汗を流し、東名阪を走って19:30金山に到
着し解散する。


今回の山行は、雪山での訓練が目的であり、御池岳には登るこ
とができなかったが、雪山山行は危険が伴うことが多いので、大
変ためになる研修であった。
危険や事故に遭遇しないのが何よりであるが、もし遭遇した時
には今回の研修の成果を少しでも活かすことができるように今
後ともこのような研修に積極的に参加していきたい。

                       山遊人