梅雨明けの空に聳える伯耆大山

7月17日(土)
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今年は梅雨入りが遅いと思っていたら、梅雨に入るやよく雨が降り、特に、
末期には全国各地で記録的な豪雨となり、大きな被害が続出した。
そんな中、以前から一度登ってみたかった伯耆富士の大山に、山仲間4人と
一緒に旅行社の夜行日帰りバス登山ツアーで参加する。

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ずっと梅雨空が続き、天候を心配していたが、やっと梅雨前線が北上し、
梅雨明けが期待できそうである。
前日午後10時に名古屋駅へ集合する。
参加者は19名ということで、座席も一人で1シートに座ることができ、何とか
寝て行けそうである。
予定通りに出発し、名神高速から中国自動車道を走り、米子自動車道の
溝口ICを出て、6時前に大山登山口に着く。
登山口の旅館で朝食を食べ、準備をして7時に出発である。
外に出てみると明るくなった空に大山の北壁が望まれる。
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山頂あたりは少しガスがかかっている。

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ガイドさんは若く感じのいい方である。
旅館の前でガイドさんから諸注意を受け、ストレッチをしてから、大山寺前の参道を通り、川を渡って夏山登山道に入る。
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最初のうちはかつての大山寺の境内で、道は広く、よく整備されている。
うっそうとした杉の茂る階段状の道を登りると1合目である。
ここから道は本格的な登山道になり、両側はブナの原生林である。
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ここのブナ林は、下のほうはかつて伐採をされて燃料などに使われたので、
まだ小さいが、上に行くにつれ大木となる。
百年以上は立っている立派なブナばかりである。
途中ガイドさんからいろいろと大山の植生などをうかがう。
今日のガイドさんは植物のことに本当に詳しい。
道の両側にはアジサイの花が多い。
ガイドさんによるとエゾアジサイという種類らいし。
深い青色の小さなアジサイである。
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シモツケソウの花の赤とのコントラストが美しい。
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5合目の上で、元谷からの道と合流し、しばらくで6合目の避難小屋に出る。
ここから、大山北壁をよく望むことができる。
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6合目から道は急登となり、8合目まで最後の頑張りである。
眼下には、米子の街から鬼太郎で有名な境港へかけての日本海が弓なり
に広がっている。
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8合目に出ると、道はゆるやかになり、有名な「大山キャラボク」のうねる
中に木道が付けられている。
このあたりのキャラボクは、深い積雪や強風のため背丈が低い。
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木道の両側にはちょうど夏の花が咲き始めたところで、シモツケソウ、ルリ
トラノオ、フウロ、アザミなどの花が咲いている。
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稜線漫歩を楽しみながら行くと山頂直下には避難小屋があり、売店やトイレも
ある。
そして、11時過ぎ三角点の建つ大山、弥山山頂に立つ。
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この頃から剣ヶ峰方面にガスがかかりだす。
現在、剣ヶ峰への道は崩壊が激しいので通行が制限されている。
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山頂で、旅館で作ってもらった大きなおにぎりの弁当を食べて思い思いに
くつろぐ。
山頂避難小屋に集合して、ガイドさんと記念撮影をした後、下山にかかる。
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ガスのかかり始めた木道を写真を撮りながら快適に下る。
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途中では崩壊の激しい北壁がガスの中に浮かんで見える。

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さすがに百名山というだけあって登山者が多く、次から次へと登ってくる。
5合目からは各自自由行動になり、快適に飛ばす。

1合目下まで下りて、阿弥陀堂に立ち寄り、鬼太郎の「水木しげる」の描い
た天井画がある「圓流寺」に行く。
天井一面に100枚以上の絵があり壮観である。
本堂に寝転がって見る。
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せっかく来たので、そこからしばらく山の中を歩いて、大山寺に立ち寄る。
大山寺前の長い階段を降り、午後2時過ぎやっと出発した駐車場前の旅館に
戻ってくる。
旅館で風呂に入り、さっぱりして、名物の大山そばを食べて、全員が無事帰着
した午後2時40分にバスに乗り込み帰途に着く。
連休中で少し渋滞する高速道路を、6時間以上かけて午後9時前名古屋へ
帰り着く。



今回の大山ツアー登山は、夜行日帰りの強行軍であったが、ちょうど梅雨
明けの日に当たり、天気もまあまあ晴れて、夏空のもと、大山に登ることが
でき、全員満足した山行であった。
ガイドさんや添乗員さんもいい人に当たり、楽しいツアー登山ができた。
これからも山行の一形態としてツアー登山も考えてみたい。

                                   山遊人