梅雨の晴れ間の蓼科山

6月30日(水)

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このところ梅雨空が続き、山行を計画しても中止することが続いた。
梅雨前線が太平洋側に下がり、天候の回復が予想された一日、日本百名山
の一つである蓼科山(諏訪富士)と北八ツの池めぐりの山行を仲間4人で計画する。

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朝5時半に名古屋を出発し、中央道を走って諏訪ICから白樺湖を経て、大河原峠
へ9時過ぎに到着する。
峠には観光バスが5台止まっており、地元の小学生が野外活動に来ている。
大河原峠は標高が2000m以上あり、ここからだと2時間ほどで蓼科山の山頂に
立つことができる。
この峠には駐車場やトイレもあり、三角屋根のヒュッテも建っている。
残念ながらガスが出て周囲の景色は見ることができない。
支度をして、9時20分将軍平に向けて樹林帯の尾根道を登りだす。
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約1時間ほどの登りで、ちょうどガスが切れかかり、樹林の合間から蓼科山の
丸い山頂が姿を現す。
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10時半過ぎ蓼科山荘の建つ将軍平に到着する。
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ここから山頂までは溶岩の積み重なる歩きにくい急登が続く。
途中の路肩にはイワカガミがちょうど満開で、可憐な花を付けている。
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30分ほどの登りで11時15分やっと山頂ヒュッテに到着する。  
山頂はガスがかかり展望はきかない。
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山頂には先ほど峠に停まっていたバスで来た小学生たちが100人以上弁当を
食べており、非常ににぎやかである。
我々も少し離れた所で昼食を摂る。
しばらくすると雨が降り始め、あわててカッパを着て12時前下山にかかる。
将軍平まで下り、道を右に折れ、天祥寺原へ向けて下山をする。
400mほど下り、滝ノ湯川の三叉路を左に折れるとしばらくで天祥寺原である。
ここは視界が開けた気持ちのいい草原が広がっている。
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天候もだんだんと回復して、青空も広がり始め、蓼科山もよく見渡せる。
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ここからは開けた明るい道が続き、両脇には一面に白い小さな花が咲いている。
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樹林帯に入りしばらくで、山々に囲まれた中に置き去りにされたようで神秘的な
たたずまいの亀甲池がポッカリと目の前に姿を現す。
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この池は上から見ると湖底の石が亀の甲のようにに見えるということでこの名が
ついている。
ほかにはだれもいない湖畔で、しばらくの静寂の時を過ごす。
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亀甲池から30分ほど樹林帯を歩くと、雄池、雌池二つの池を持つ双子池に出る。
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この湖畔はキャンプサイトになっており、学生時代にここでテントを張った記憶が
よみがえってくる。
雄池湖畔には双子池ヒュッテも建っている。
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しばらく休憩して、樹林帯を登り、30分ほどで開けた広い山頂の双子山に着く。
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山頂からは蓼科山や北横岳がすぐ近くに見える。
天候も回復し、ほかに誰もいないさわやかな風が吹き抜ける山頂で、皆しばしの
昼寝を決め込む。
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昼寝の後、双子山から15分ほど下って、車を停めた大河原峠に午後4時下山する。


梅雨の晴れ間を縫っての山行で、蓼科山山頂からの展望は得られなかったが、天候は予想以上によく、途中からは青空ものぞくようになり、思わぬ楽しい山行になった。
蓼科山を降りてからは他の登山者に一人も会うこともなく静かな山旅ができた山行で
あった。
特に、北八ツの池めぐりは、大学時代にテントを担いで歩いた記憶を思い起こさせ、
懐かしい山行あった。
また機会があったら双子池湖畔にテントを張り、一日中ボーと過ごすことのできるような
山行もしてみたいものである。

                               山遊人