エルピーダが経営破綻

会社更生法の適用申請へ 負債総額4818億円

産経新聞 2月27日(月)16時33分配信

 経営再建中の半導体大手、エルピーダメモリは27日、会社更生法の適用を申請する方針を固めた。27日にも東京地裁に申請する。民間調査会社の東京商工リサーチによると、昨年末時点の負債総額は4818億円。

 同社は半導体メモリー「DRAM」の専業メーカーで、NECと日立製作所のDRAM事業部門が統合し、2000年に現在の会社の形になった。さらに三菱電機の同部門も合流し、日本のDRAM製造を代表するメーカーとなった。

 しかし海外勢との競争や商品価格の下落、さらに円高で業績が悪化。米マイクロン・テクノロジーや台湾メーカーとの資本業務提携などで生き残りを模索していたが、交渉が不調に終わり、自主再建を断念したもようだ。

 同社は09年に改正産業活力再生法(産活法)の認定を受け、日本政策投資銀行が300億円の増資を引き受けたほか、政投銀と14金融機関から1100億円を出資を受けた。

 しかし資金繰りが悪化し、4月初めまでの期限内にこれらの社債償還や融資返済を終えるのは困難な見通しとなっていた。